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2018年 年頭所感

2018年01月01日

新たな局面を迎えるための準備の一年に

古野電気株式会社
代表取締役社長 古野 幸男

代表取締役社長 古野 幸男 写真

昨年の世界経済は、比較的堅調に推移し、今年も拡大基調が続く見通しです。中国では構造改革の進展により経済成長率が減速する一方で、米国、欧州では企業業績が好調で年率実質2%超の景気拡大が続き、当面は金融・為替市場が急激に変化する可能性は低いと予想されています。ただ、北朝鮮や中東など地政学的なリスクの動向については、引き続き十分に注意する必要があります。

海事産業においては、昨年は総じて厳しい一年となりましたが、年初から海運市況の緩やかな上昇とともに新造船商談が増える等、明るい兆しが見え始め、最悪期を脱したように思われます。とはいえ二つの過剰問題(船腹量、造船設備)が抜本的に改善されたわけではありません。

このような状況の中、IoT、AI、ビッグデータ等ICT技術の進展を踏まえた船の自動運航は、この一年で具体化に向けた動きが本格化しました。コンセプトの議論は海外が先行していますが、国内でも国土交通省をはじめ産官学を挙げた取り組みが次々に立ち上がりました。国際海事機関(IMO)では今年、船舶の安全に関する現行規則の改訂に向けた具体的な検討を開始する予定です。
また、あらゆるモノをネットワークで繋いで情報を蓄積し、そのビッグデータを活用して新たなソリューションを創出する動きも出始めています。たとえば国内漁業においても、養殖や定置網などの世界で「スマート漁業」のモデル事業が進められており、水産資源や漁業従事者の減少が続く厳しい業界であっても、効率的で生産性の高い事業者が勝ち残るために、積極果敢に挑み続けています。
このように業界全体が、新たな局面を迎える中で、今年はこれに備えるための基盤づくりの一年にしたいと考えています。

本年は、当社にとって、会社創立70周年にあたる節目の年でもあります。まだまだ厳しい環境が続くものと予想されますが、新年を迎えるにあたり、当社の経営ビジョンである「安全安心、環境にやさしい社会・航海の実現」に向けて、これからも、お客様に寄り添い、お客様の悩みを解決していくとともに、新しい次の成長に向けた取り組みを積極的に進めてまいる所存です。

今年も皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。

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