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ニュース詳細

ビル建設現場向け無線LANシステムを開発

2019年10月04日

工事進捗に合わせて堅牢な無線通信環境を簡単に構築!

古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、古野幸男社長)と戸田建設株式会社(本社:東京都中央区、今井雅則社長)は、ビル建設現場において、工事進捗に合わせて無線通信環境を簡単に構築できる「ウェーブガイドLANシステム™」 を開発しました。
本システムは、2019年10月15日(火)~18日(金)に幕張メッセで開催されるCEATEC 2019(シーテック 2019)に出展いたします。

「ウェーブガイドLANシステム」は、戸田建設株式会社と古野電気株式会社が商標登録出願中のシステム名称です。

       

(左)「ウェーブガイドLANシステム™」を活用したビル建設現場イメージ  (右)各フロアに設置されたアンテナユニットのイメージ
▲ (左)「ウェーブガイドLANシステム™」を活用したビル建設現場イメージ (右)各フロアに設置されたアンテナユニットのイメージ

   

開発の背景

建設業界では、国土交通省が建設現場における生産性・利便性の向上を図る目的として、「ICT技術の全面的な活用(ICT土工)」が推進されています。それにより、施工現場ではBIM(Building Information Modeling)やICT機器の導入といったデジタル化が進み、大容量データでの通信機会が増えました。
大容量データの通信は、これまでの携帯電話回線では通信コストの増大が見込まれることから、通信コストが抑えられる無線LAN環境へのニーズが高まっています。

しかし、建設現場に無線LANを設置する場合、電波遮へい物の影響などにより高さ方向へは電波が届きにくくなるため、フロア毎にアクセスポイントを設置したり、LANケーブルで各階のアクセスポイントを繋いだりするなどの必要があり、それによって現場作業中にLANケーブルの切断リスクや、工事進捗に合わせて配線ルートの確保・盛替といった手間やコストが生じていました。

そこで、当社と戸田建設はこれらの課題を解決するために、建設時に足場として使われる単管パイプに着目し、これを導波管として活用することにしました。単管パイプは電波を放射するアンテナユニットと組み合わせ高さ方向へ敷設し、各フロアに設置したアンテナユニットを通じて電波を放射することで、LANケーブルを敷設することなく建物全体に堅牢で快適な通信環境を構築することに成功しました。

   

特徴

  • 「ウェーブガイドLANシステム™」は、各フロアに無線LANアクセスポイントやハブなどの機器を設置する必要がなく、電源の設置や機器の防水・防塵対応も不要なため、導入コストや維持コストを抑えることができます。
  • LANケーブルの代わりに単管パイプを使用するため、断線の心配がなく堅牢で、建設作業現場での導入に最適です。
  • 本システムは階段の開口部やパイプシャフト、ダクトスペースなどに設置が可能で、汎用の単管クランプを用いることで、簡単に敷設・解体することが可能です。
  • 無線LANの通信範囲を拡大する場合は、単管パイプとアンテナユニットを増設するだけでよく、工事進捗に合わせて簡単に設置変更することができます。
   

単管パイプを活用した「ウェーブガイドLANシステム™」の取り付け状況
▲ 単管パイプを活用した「ウェーブガイドLANシステム™」の取り付け状況

   

今後の展開

「ウェーブガイドLANシステム™」は、建設産業のデジタル化に寄与します。今後、トンネル・橋梁などビル建設以外の工事現場や、商業施設・スタジアムへの常設など、活用の幅を拡げていきます。
また、次世代通信システム「5G(第5世代移動通信システム)」への応用展開、共同開発によるシナジー創出に積極的に取り組んでいきます。

   

展示会概要

展示会名称:CEATEC 2019(シーテック 2019)
公式ウェブサイトhttps://www.ceatec.com/ja/
会期:2019年10月15日(火)~18日(金)午前10時~午後5時
会場:幕張メッセ 千葉市美浜区中瀬2-1
展示エリア:デバイス&テクノロジー
当社展示ブース:G090(ホール7)
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