古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、代表取締役社長執行役員:古野幸男、以下、当社)、商船三井客船株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:上野友督、以下、商船三井客船)、スカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:米倉英一、以下、スカパーJSAT)の3社は、商船三井客船が運航するクルーズ船「にっぽん丸」※1へ、スカパーJSATの超高速海洋ブロードバンドサービス「JSATMarine」※2を今年3月に導入し、乗客向けの船内Wi-Fi及び業務用通信のインターネット接続環境を強化しました。クルーズ客船でのJSATMarineの導入は国内外において初となります。
この度の導入において当社は、JSATMarineサービスと対応機器であるKu帯「VSAT(型式:FV-110)」※3の提供および技術サポートを実施しました。舶用機器の総合メーカーとして長らく衛星通信関連の機器を供給してきましたが、JSATMarineサービスへの機器の提供は今回初となります。船上において円滑な装備・運用が行えるように事前実験を実施し、設置後も24時間365日の安定したサポート体制を築いています。
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「にっぽん丸」外観
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VSAT(型式:FV-110) アンテナ装備状況
※1 クルーズ船「にっぽん丸」
1990年に竣工し、ワンナイトクルーズから世界一周クルーズまで多彩なクルーズを運航している外航クルーズ客船。明治時代より今日に至るまで客船の灯を絶やさずに運航を行っている経験を活かし、おもてなしと寛ぎの旅を提供しています。
※2 JSATMarine
スカパーJSATが保有する衛星および陸上運用拠点を利用した、西太平洋からインド洋の主要な航路をカバーする伝送速度下り(陸→船)最大50Mbpsの高速インターネット接続を実現する海洋ブロードバンドサービスです。
※3 VSAT(型式:FV-110)
海上において、Ku帯(アップリンク14GHz帯、ダウンリンク12GHz帯)の周波数を利用する静止衛星を中継して陸上と高速・大容量でインターネット等での通信を可能にします。従来、船舶は最大で128kbps程度のデータ伝送しかできませんでしたが、VSATを用いるとストレスを感じさせない環境でのデータ通信を可能にします。