古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、代表取締役社長執行役員:古野幸男、以下、当社)は、離着岸作業の安全性と効率向上を目的とする「離着岸支援システム」※1(以下、本システム)の製品化に向けて、株式会社フェリーさんふらわあ(本社:大分県大分市、代表取締役社長:赤坂光次郎、以下、フェリーさんふらわあ)が運航する大型カーフェリー「さんふらわあごーるど」(神戸-大分間)においてトライアル(試行)を行いますのでお知らせいたします。
フェリーさんふらわあと株式会社商船三井(代表取締役社長:橋本剛、以下、商船三井)の全面的な協力のもと船長をはじめとする乗組員の皆様から知見を得ることで、本システムの製品化および将来の自動離着岸実現に向けて開発を進めて参ります。
離着岸支援システムの重畳表示イメージ
離着岸支援システム
本システムは、船上に設置したLiDAR※2によって岸壁までの相対距離と相対姿勢を高精度に計測し、カメラ映像に重畳することで視覚的に状況把握できるシステムです。従来、船員が目視で計測し言葉で伝達していた船体と岸壁との関係を本システムによって高精度に計測し、操船者に見やすく表示する新技術によって岸壁との接触事故を低減し、離着岸の安全性向上を目指します。
【トライアル期間】2022年9月~2023年3月
【トライアル船】さんふらわあごーるど(神戸~大分間)
【スペック】総トン数:11,178トン、全長:165.5m、全幅:27.0m、旅客定員:716名
車両搭載数:トラック147台、乗用車75台
※1 本システムは、公益財団法人日本財団(以下、日本財団)が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の商船三井をリーダーとする「内航コンテナ船とカーフェリーに拠る無人化技術実証実験」において、内航コンテナ船、大型カーフェリーで2022年1月~2月に実証実験を実施しました。
※2 LiDARとは、レーザー光を使ったセンサーの一種で、電波に比べて光束密度が高く、短い波長のレーザー光を利用することで対象物までの距離はもちろん位置や形状まで正確に検知できます。