日本海事協会登録マーシャル籍船でのVDR年次性能試験の遠隔実施も可能に
古野電気株式会社（本社：兵庫県西宮市、代表取締役社長執行役員：古野幸男、以下、当社）が提供する船舶向けリモートモニタリング＆トラブルシューティングプラットフォーム「HermAce（ヘルムエース）」が、一般財団法人日本海事協会の革新技術を対象とした新たな認証サービス「イノベーションエンドースメント」において、製品・ソリューション認証を取得しましたのでお知らせします。
また、この度マーシャル諸島共和国籍の日本海事協会登録船について、HermAceの機能を航海情報記録装置「VDR」の船上での年次性能試験（以下、APT）の代替手段に使用することが主管庁から認められたため、今後はHermAceを搭載したマーシャル諸島共和国籍船舶において遠隔での「VDR Remote APT」が可能になりました。
「HermAce」について
「HermAce」は、デジタルツイン（仮想空間に再現した複製）技術を用いて、船舶に搭載した当社の航海機器や通信機器のデータをリアルタイムに陸上で収集・保存、監視できるサービスです。本サービスにより、障害の起因を迅速に把握し、早期に具体的な解決手段に導くほか、リモートで監視・保守することで、機器の故障予知や予防を図ることができます。また、豊富な経験から得る継続的なナレッジを蓄積することで、潜在的な課題の可視化を図り、航海の安全・安心に寄与します。
「VDR Remote APT」について
「VDR」は、毎年、有資格者（以下、エンジニア）によるAPTを行う必要があります。これまでのAPTでは、動作と航海情報の記録を本船に訪問して確認する必要がありましたが、HermAceを装備した船舶においては、陸上のオンライン環境を使用して事務所にいながらでもVDRデータを抽出できるようになりました。
また、リアルタイムデータと履歴を活用したリモート診断、定期検査に必要なデータ取得・変換・記載等の事前準備を行い、ログ等のエビデンスに基づきエンジニアが確認するため従来と同等の性能試験を実現します。さらに、訪船調整及びエンジニアの訪船にかかる時間の低減につながるなど、人的コストの削減も見込まれます。
HermAceの詳細は、以下の特設サイトをご参照ください。
https://www.furuno.com/jp/merchant/hermace/
製品・ソリューション認証について
製品・ソリューション認証は、「デジタル」、「環境」、「安全」、「労働」の分類で先進的な製品・システム等を第三者機関である日本海事協会が認証するものです。今回、日本海事協会にて本システムの検証が行われた結果、その先進的な機能が確認され、同認証を取得しました。
関連リンク
2023年3月17日発表（日本海事協会）：古野電気のHermAceを製品・ソリューション向けイノベーションエンドースメント認証
URLリンク：https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_news.aspx?id=9422&type=press_release&layout=1
2020年7月31日発表（日本海事協会）：革新技術への認証サービス「Innovation Endorsement」を開始
URLリンク：https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_news.aspx?id=5182&type=press_release