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2013年01月01日
「迅速かつ柔軟にチャレンジする」
古野電気株式会社 代表取締役社長 古野 幸男
新年明けましておめでとうございます。 昨年の欧米経済は財政緊縮の影響を受けて低迷し、日本経済も東日本大震災の被災地復興に向けた動きを除き、総じて低調に推移しました。中国をはじめとするアジア市場や新興国も、拡大・成長のスピードがスローダウンしてきました。一方、当社の主要市場である海運・造船業界は、一段と不況色が強まった一年となりました。 このような状況の下で当社は、厳しい事業環境のなかでも中長期的にみて期待できる成長分野への取り組みを強化してまいりました。今年は、成長分野への投資を継続する一方で、事業領域の見直しとビジネスモデルの転換を図り、強靭な企業体質を構築していきます。何事にもチャンスとリスクがつきものですが、物事の一面だけに囚われることなく、視点を変えて多面的に捉えることで、的確な情報と環境の変化を掴み、迅速かつ柔軟にチャレンジしていきたいと考えております。 商船市場は、船腹需給のギャップが解消されるまでの間、厳しい状況が続くものと思われます。しかし、2003年以降の造船ブームで建造された既存船の増加は、搭載機器の換装や国際規制対応の機器需要の拡大につながることが期待されています。また、海洋ブロードバンド化に対応するネットワークシステムソリューションは、安全航行・省エネ・運航管理の強化などの観点から、ますます拡大することが見込まれます。新興国市場に目を転じますと、経済発展に伴う地域内物流の増加や、漁船の操業効率を高める機器・サービスの需要など、新たな事業機会が生まれつつあります。 当社が創業以来培ってきた「顧客第一主義」は、お客様の要望に応える「課題解決」に加えて、現場の視点に立ち、「お客様の要望の先にある付加価値を創出」するものです。当社の事業ビジョンである「安全安心、環境に優しい社会・航海の実現」に向けて、事業環境の好転を漫然と待つことなく、全社一丸となって積極果敢に取り組んでまいります。 皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。
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