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2014年01月01日
「ビジョンを描き、行動する」
古野電気株式会社 代表取締役社長 古野 幸男
新年明けましておめでとうございます。 昨年の世界経済は、中国や東南アジアをはじめとする新興国の経済成長率が鈍化したものの、米国や欧州が景気低迷を脱したことを受け、緩やかな回復基調で推移しました。日本に目を転じると、輸出関連企業を中心に景況感が好転したほか、2020年の東京オリンピック開催決定など久しぶりに明るい話題が散見される1年となりました。 当社を取り巻く海事産業においては、造船所の手持ち工事量が枯渇すると懸念された「2014年問題」はひとまず回避されましたが、海上輸送需要に対する船腹供給過多と過剰な建造能力のアンバランスが抜本的に解消されたわけではなく、需給バランスの健全化には時間がかかるものと思われます。当社もこのような状況下で、中長期的な視点に立ち、環境変化に迅速かつ柔軟に対応した事業活動が重要と考えております。 当社が創立65年を迎えた昨年、創業者の古野清孝名誉会長が逝去しました。 創業者は世界で初めて実用化した魚群探知機によって、漁業のあり方を大きく変え、第二次世界大戦後の食糧難に陥っていた日本の復興に貢献されました。その後も、「世界のフルノ」という壮大なビジョンを掲げて技術・商品・サービスの幅を広げ、日本から世界へ、漁船からプレジャー、商船、陸上の産業機器へと事業展開を加速してまいりました。 創業者の口癖は、「ロマンチストであり、かつリアリストであれ」。大きな夢を描く一方で、経営の視点から冷静に具体的な計画を立て、積極果敢に行動して可能性の限界に挑戦する。お客様に喜んでいただける商品・サービスの提供を第一に社員を叱咤激励しながら、常に社員とその家族の幸せを追求する、まさに執念の人でした。 当社はこれからも、創業者の遺志を受け継いだ経営ビジョン「安全安心、環境に優しい社会・航海の実現」のもとで、社員一丸となって積極果敢に挑戦し、お客様ひいては社会の役に立つ商品・サービスを提供してまいります。 皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。
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