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2016年01月01日
「真の目的を知り、最適解を提供する」
古野電気株式会社 代表取締役社長 古野 幸男
新年、明けましておめでとうございます。 昨年の世界経済は、米国経済が個人消費を中心に好調を維持したほか、ギリシャ問題が一段落した欧州の景気が回復基調に転じ、日本も円安を背景に輸出が堅調に推移しました。一方、世界経済の成長を牽引してきた中国の景気減速を受けて新興国や資源国の勢いが鈍化しており、力強さに欠ける一年でした。 当社を取り巻く海事業界では、円安や国際規制対応の駆け込み需要を受けた日本造船各社で当面の受注を確保したものの、世界的な船腹過剰による海運市況の低迷や海洋資源開発関連の需要減退など、厳しい経営環境が依然として続いています。漁業市場においては、太平洋クロマグロの資源管理に関する漁獲規制の国際協議が行われるなど、欧州に続いて日本でも水産資源を適切に管理して活用する資源管理型漁業の取組みが進みつつあります。 陸上分野では、情報・通信技術とセンシング技術の融合やビッグデータ活用、IoT(モノのインターネット)の進展によって、自動車の自動運転が実用化に向けて動き始めました。インターネットが、情報格差の少ないフラットな社会を生み出す基盤となり、人と人、人とモノ、モノとモノとの結びつきを強めることで、新たな産業転換の幕開けを迎えつつあると実感しております。 インターネットによってあらゆるモノがつながる世界になれば、人は単純な作業から解放され、さらに高次元な判断を下したり、より豊かで創造的な生活を営むことができるようになります。このために必要十分な価値を、お客様へ的確に提供できるか否かが、あらゆる企業の生命線になるのではないでしょうか。 当社は、このような環境の変化に迅速かつ柔軟に適応しながらも、経営ビジョン「安全安心、環境に優しい社会・航海の実現」に向けて、お客様に寄り添い、お客様の悩みを解決してまいります。全体最適の体制・仕組みによって事業運営の足元を固めながら、海でも陸でも時代の潮流に乗った「つながる」商品・サービス・ソリューションを生み出し、積極果敢に攻めていきます。お客様と社会の皆さまから「やっぱりフルノだね」と評価いただけるよう、フルノグループ社員が一丸となって顧客価値の向上に努める所存です。 今年も皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。
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