固体化素子採用モデルのラインナップを拡充
古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、古野幸男社長)はこのほど、新型で固体化(半導体)素子を採用したXバンドの航海用レーダー「型式:FAR-2x28-NXT」およびチャートレーダー「型式:FAR-3x20-NXT」を開発しました。
本商品は「型式:FAR-2xx8/3000シリーズ」の固体化レーダー“NXT”の追加モデルとして、2020年夏より発売する予定です。
「型式:FAR-2xx8/3000」シリーズの表示部・操作部と固体化素子を採用したXバンドアンテナ
航海用レーダー「型式:FAR-2x28-NXT」は、最新のIMO(国際海事機関)性能基準ならびにIEC(国際電気標準会議)の試験規格に合致した国際航行に従事する貨物船等に最適な航海用レーダーです。
両商品とも、電波の発信部に固体化素子を採用しております。従来型の航海用レーダーと異なり、マグネトロンを5,000時間(フル稼働で約210日)で定期交換する必要がないため、安定して高い耐久性とメンテナンス性を実現します。
今回の開発により、航海用レーダー/チャートレーダーともに探知距離と電波で周波数帯域が異なるXバンドとSバンドの全て、固体化素子を採用したモデルを取り揃えたことになります。これにより当社は、マグネトロンの定期交換が不要となるマグネトロンフリー船を提唱することができます。
また、固体化素子の採用により、マグネトロンを採用したレーダーに比べ消費電力が13%抑えられ、加えて定期交換による廃棄物を抑制できることで、環境負荷の低減に貢献します。
本商品は、従来機同様、ボタンひとつで海況(Calm/Rough Sea/Hard Rain)に応じて感度を自動で調節し、海面/雨雪除去機能を最適に作動させる「自動クラッタ除去機能」など、安全航海支援機能を備えています。固体化素子を採用したレーダーでは、マグネトロンを採用したレーダーに比べ、低消費電力でありながらクリアな映像を実現し、信頼性の高い探知性能で安全航行に寄与することができます。
仕様の詳細は、製品情報サイトをご参照願います。