ロイド・レジスターが認定した業界初のデジタルヘルスマネジメント(DHM)プロバイダー
古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、古野幸男社長、以下当社)のグループ会社FURUNO HELLAS S.A.(ギリシャ:以下、フルノヘラス)によって開発された「HermAce(ヘルムエース)」が、英国船舶協会ロイド・レジスター(以下、LR)の、デジタルヘルスマネジメント(DHM)プロバイダー要件の1つである「Digital Twin READY」(デジタルツイン・レディ)認証を取得しましたのでお知らせします。
LRによる認定はフルノヘラスが初めてで、デジタルツインを開発・展開・監視・保守できると認められた業界初のデジタルヘルスマネジメント(DHM)プロバイダーになります。
フルノのHermAce(ヘルムエース)について
HermAceは、ギリシャにある当社グループ会社(フルノヘラス)が開発した船舶向けのリモートモニタリングシステムです。デジタルツイン(仮想空間に再現した複製)技術を用いて、船舶に搭載した当社の航海機器や通信機器のデータをリアルタイムに陸上で収集・保存し、監視することを可能にします。このサービスの導入により、障害の起因を迅速に把握し、早期に具体的な解決手段に導きます。さらに、リモートで監視・保守することで、機器の故障予知や予防が図れ、航海の安全・安心に寄与します。
ロイド・レジスター(LR)について
LRは、ロンドンに本部を置く船級協会で、船舶を安全に航行するために、構造・設備などの技術が基準に適合しているかを評価・審査する認定機関です。
Digital Twin READY(デジタルツイン・レディ)について
「Digital Twin READY」は、LRがデジタルヘルスマネジメント(DHM)プロバイダーの要件として定めているデジタルツイン技術が、運用に適合しているかを見極めるための認証の1つです。
近年、IoTやAIを活用した自律航行船や無人運行船の開発など、船舶のデジタル化が進んでいます。それに伴い、船舶の安全性を保持するために、デジタルツイン技術を用いて海上における船舶の稼働状況を陸上でリアルタイムに把握し、機器の異常を早期に検知して機器故障等による不稼働リスクを軽減するシステムやサービスの開発が進められています。その運用パフォーマンスや保守体制が適正かを見極めるために、LRは2018年にデータ駆動型のコンプライアンスを「Digital Twin READY(デジタルツイン・レディ)」「Digital Twin APPROVED(デジタルツイン・アプルーブド)」「Digital Twin COMMISSIONED(デジタルツイン・コミッションド)」「Digital Twin LIVE(デジタルツイン・ライブ)」の4段階で構築し、デジタルヘルスマネジメント(DHM)プロバイダーの要件として定めました。
今回は、その第1段階である「Digital Twin READY」認証を取得し、LRによって認定されるのは、フルノヘラスが初めてとなります。
「Digital Twin READY」認証は、「運用フロー」「アルゴリズム開発」「ソフトウェアの適合性」および「情報セキュリティ」で評価されます。HermAceはその全てに適合し、信頼性の高いデジタルツインツールとして、開発・展開・監視および保守できると認められました。
今後の展開
HermAceの運用精度を高めるとともに、さらに本サービスを全世界へ展開してアフターサービスの提供を強化し、フルノユーザーがどの海域にいても、安全・安心してご利用できるよう図って参ります。
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