持ち運び可能な手のひらサイズの基準信号発振器
古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、古野幸男社長、以下、当社)は、このたび第5世代移動通信システム(5G) など、モバイル基地局での高精度同期遅延測定および地上デジタル放送の周波数測定など、無線通信機器開発・運用に最適な、手のひらサイズの基準信号発生器 「フィールド・タイムシンク・ジェネレーター(型式:TB-1)」 を開発しました。
フィールド・タイムシンク・ジェネレーター「型式:TB-1」の外観
用途・利用方法
本商品は、無線通信事業者が4G/5Gモバイル基地局を新たに開通・保守点検する際の同期遅延測定として、また、地上デジタル放送の周波数測定や無線通信機器などの研究開発を行う際に、時刻同期や周波数測定の基準信号として活用するもので、ユーザーがお持ちの遅延時間測定器、周波数測定器と組み合わせることでより高精度な測定を可能にします。
開発の背景
従来、このような測定には原子発振器が使われていましたが、「大きい・重い」といった声があったことから、小型・軽量で持ち運び可能な基準信号発信機を開発しました。
これにより、屋外や無線通信機器の開発施設のほか、走行する車両など、さまざまフィールドでの測定が可能となり、4G/5Gモバイル基地局の開通・運用や、セルラーV2X(車車間・路車間通信)など、高度化する無線通信技術の開発促進に貢献します。
性能
NSS衛星信号を受信する核には、日本電信電話株式会社(以下、NTT)が考案したマルチパス(反射波)対策アルゴリズムである「ダイナミック・サテライト・セレクション™」を搭載したマルチGNSSタイミングモジュール「型式:GT-88」を使用しており、ビル街のようなマルチパスが多い環境においても、原子発振器並みの周波数と時刻基準を提供します。
本商品は機動性にも優れており、電源を入れてからUTC(協定世界時)に同期したパルス信号を提供するまでの時間が早く、モバイル基地局を新たに開通する現場では、作業効率を飛躍的に向上させます。
オンライン展示会でご紹介
なお、本商品は2020年11月17日(火)~11月20日(金)に、オンラインで開催される「NTT R&D フォーラム2020 Connect(NTT主催)」にて、当社とNTTの共同開発事例としてご紹介いたします。
商品概要
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